1879年ごろに名古屋市東古渡の夜寒里で辻惣兵衛(
酔雪焼
創始)の子で料亭酔雪桜の当主辻鉦次郎が凌古堂撨月と号して始めた焼物で当初は茶陶の名品を焼くが評判となり1896年に辻陶器工場を設立して事業を拡大、以降、日用生活品なども焼成。
作風は初期の頃は楽焼のような軟陶器であったが、青釉薬を用いた染付磁器で器には近隣の日本画家(
山本梅荘
、
織田杏斎
など)の絵付けを施したものが多く万人に良く好まれた。
1920年に鉦次郎が没すると廃窯となる。
〔陶 印〕
手描「よ佐む」「夜寒」草書小判印「夜寒」など
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