信楽焼

信楽焼
Shigaraki Yaki

陶磁窯

( )〜 ( )


滋賀県甲賀市信楽町に位置し日本六古窯の一つとされる。
一説によると同地により良質の陶土が採取できたことから1200〜1300年前から農作用具など生活陶器を生産していたが始まりとされ天文・永禄(1532〜70)のころ茶人・武野紹鴎が信楽の土味を見出して茶器を作らせたのが発展のきっかけとされている。
茶陶当初は自然の土味と焼成時の緋色をそのまま出して制作されていたが後代になると人工的にガラス質を釉薬に用いてビードロ釉を完成させ明治期では中国陶器を模倣した海鼠釉を製作。
茶陶により独自の文化を発展させてきた信楽焼だがやはり一般的には生活雑器の生産が圧倒的比重を占めており近代(明治以降)は皿、小鉢といった小品から火鉢、壺といった大型陶器まで生産され全国に一大シェアを誇ったが昭和30年〜40年の高度経済成長により火鉢などの需要が減り苦難を迎え、現在は海鼠釉の高級盆栽鉢などにも対応し昭和51年に国から信楽焼が伝統工芸品に指定されている。
また信楽焼で有名な狸の置物は明治期以降に作られたもので「他を抜く」として商売繁盛のため商売人に好まれた。


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